単体とIFRS
8月末ですが、残暑ではなく猛暑の毎日で、皆さんも大変なことと思います。個人的には、GWから仕掛っていた懸案案件がやっと終了し、一息ついたという感じです。9月からは気持ちを切り替えて、当面、会計士仲間とともにIFRSに全力を注ぎ、万全の態勢を整えたいと思います。
さて、IFRSが適用、または許可されている国は、すでに100ヵ国以上になっています。SECはIFRSの強制適用の意思決定を2011年に行いますが、直近のIFRSの公開草案はthe IASB and the US FASBの共同プロジェクトであり、米国の強制適用は既定路線です。
我が国は、SECの動向も見たうえで、2012年にIFRSの強制適用の意思決定を行いますが、日本だけがコンバージェンスされた国内基準とIFRSとの併用とは考えにくく、強制適用はほぼ間違いありません。
現在、企業会計審議会では、「単体財務諸表の会計基準のあり方(コンバージェンス)について」が議論されています。IFRSの強制適用の話は「連結財務諸表」についてであり、我が国固有の商慣行・会計実務、配当、税を考え、単体を連結と一致させていくのか、あるいは、独自にするのかを議論しています。
現実的には、両者が整合的に作成・監査・理解できるような形で、両者の間のズレ(連結先行:ダイナミック・アプローチ)を時間軸の中で容認するという方向になりそうです。しかし、キャッチアップするズレの期間や程度・幅は、経営及び経営を取り巻く諸状況(税、会社法を含む)により大きく異なります。結局、ダブルスタンダードで企業の実務負担が増すことが懸念されます。
日本市場は変わるのか?
先日の日経の記事で、金融庁が四半期報告書を簡素化の方向で検討に入ったとありました。キャッシュ・フロー計算書はカット、損益計算書は四半期会計期間を廃止し累計期間のみ、企業の概況の「従業員の状況」等重要性がない開示もカットが検討されているようです。
国内IPOの落ち込みは、経済環境も重要な要素ではありますが、間違いなく国内市場の仕組みにあります。日本のベンチャー企業が皆、上海、香港、韓国、台湾、シンガポール等、アジアの新興市場に目を向けているのですから、国内新興市場に魅力がないのは明らかです。
上場してもあまり資金調達ができない、内部統制報告制度や四半期報告書等の義務が重い、各種の上場コスト・上場維持コストが高い等。SOX法導入あたりから、国内市場はおかしくなりました。
「何のために上場するのか、わからなくなった」と、経営者が自問自答するのも無理もありません。
ベンチャー企業は体力が無いのですから、できる限り低コスト・低負担で、上場できるよう、金融庁、証券取引所、証券会社、監査法人が協力して国内新興市場を作り上げなければ、海外に逃げていくのは当たり前です。
投資家保護はもちろん重要ですが、誰のための新興市場か、よくよく考えていかなければなりません。
リース会計草案
昨日の日経に大きく取り上げられていましたが、IFRSのMoUの一つ、リース会計の公開草案が8月17日付でIASBから公表されました。
現在のIFRSのリース会計基準は、IAS第17号 Leases(リース)ですが、公開草案はこれに代わるものです。
IAS第17号では、所有に伴うリスクと経済価値を実質的にすべて移転する場合にはファイナンス・リースに分類され、所有に伴うすべてのリスクと経済価値の実質的移転を伴わない場合にはオペレーティング・リースとして分類されています。
新基準では、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区別が無くなり、リースはすべて財政状態計算書に資産及び負債として認識しなければならなくなります。
BSからオフバランスできることが、リースを利用する理由の一つでしたから、企業にとってもリース業界にとっても、影響は大きいのは間違いありません。
資産除去債務のその後
結局、原状回復費用について、「資産除去債務を合理的に見積ることができません。」と短信上で注記した会社は20社程度でした。
しかし、短信上は資産除去債務関係の注記は省略できますので、ほとんどの会社は開示を省略しているのであまり参考になりません。
四半期連結財規では、資産除去債務を合理的に見積れなかった場合、必ず注記しなければならず(第27条の2第2項)、金融庁に提出される第一四半期報告書を集計してみれば、日本の上場会社で、合理的に見積もれなかった会社数がはっきりするでしょう。
(資産除去債務に関する注記)
第二十七条の二 資産除去債務については、当該資産除去債務が企業集団の事業の運営において重要なものとなっており、かつ、当該資産除去債務の四半期連結貸借対照表計上額 その他の金額に前連結会計年度の末日に比して著しい変動が認められる場合には、次の各号に掲げる事項を注記しなければならない。
一 変動の内容
二 当四半期連結累計期間における資産除去債務の総額の増減
2 前項の規定にかかわらず、資産除去債務のうち四半期連結貸借対照表に計上していないものがある場合には、同項各号に掲げる事項に代えて、その旨、その理由及び当該資産除去債務の概要を記載しなければならない。
色々な波紋を呼んだ資産除去債務ですが、協会のリサーチセンターで事例を検証し、研究報告を公表して運用レベルの統一をしていただきたいと思います。
バブルの活力
四半期決算が終わり、8月に入りました。毎日、本当に暑い日が続きます。
自分の仕事はほとんど23区内なのですが、先日、久しぶりに八王子市に行きました。暑い中、市内を歩いていると、思いがけずユーミンの実家を発見しました。荒井呉服店です。
私は小田さんファンですが、学生時代はユーミンもよく聞いていました。なんか懐かしくなってしまい、最近は、当時よく聞いていたユーミンの曲がマイブームです。
A(エース)はここにある、DOWNTOWN BOY、恋はNo-return、土曜日は大キライ・・・。
80年代後半から90年代前半、バブルの光と影の時代です。バブルと言えばそれまでですが、あの当時の何とも言えない高揚・活力は、希有なものだったと思います。
バブル世代が、あの頃の曲でも聞いて、ノスタルジーでもカラ元気でも何でもいいので、日本経済を復活させる力を出してくれればと思います。パワフルにがんばっていきましょう。